代表的な入札方法は3種類!
国および地方公共団体との契約を結ぶ際の入札の方法と聞いて、どんなことをイメージされるでしょうか?基本的には、多数の入札希望者が、それぞれ価格を提示して落札できるか否かを競ういわゆるオークション的なものを想像されるのではないでしょうか?そうすると、安く入札を出せば落札できる可能性も高いということになるのでしょうか?
実は、そんなことはありません!
前提として、国および地方公共団体との契約に際しては「予定価格」というものが調整されています。これは契約を決定するための基準となる見込み価格のことを言います。実際の見込み価格は市場の価格や適正な原価計算に基づくため、極端に安い金額で入札を出しても落札はできないということになります。その反面、参加する企業側から見れば案件ごとの利益率が極端に悪くなるということもないのです。
また一口に入札の方法と言っても、いくつかのパターンがあります。
主には、下記の3種類が挙げられます。
- 「一般競争入札」・・・原則として誰でも入札に参加可能
- 「指名競争入札」・・・国および地方公共団体から指名された業者のみ参加可能
- 「随意契約」・・・入札を得ない特定の業者との契約
全体的な傾向として、今後は一般競争入札が増えていくものと言われています。その理由は、指名競争入札や随意契約は、談合や天下りといった企業と自治体の不健全な関係を生みやすいためです。
一方で一般競争入札は手間がかかりすぎるということも言えたのですが、ここ10年程で変化してきた、『入札案件のWEBによる開示』によって、こういった事情は解消されつつあると言えます。誰でも案件を見ることができれば、より多くの業者が参加するため、より有利な条件を国および地方公共団体が選び取れるようになるためです。
今後、一般競争入札が増えれば様々な企業にチャンスが生まれるかもしれません。
また、入札となると見られるポイントは金額だけと思われることもありますが、そういった金額だけでなく企画そのものを比較して最適な企業と契約するという「企画競争入札」という手法もあります。(プロポーザル形式)とも言います。また指名競争入札の中で、企業と自治体がやり取りをして(質問など)、その企業の実力を確かめるといったことも中では行われることもあります。
単に金額だけではなく、より行政や市民にとって良いサービスを提供できる企業が入札を勝ち取っていくのではないでしょうか?